• (初回体験)ぼでぃドックお申込

栄養の常識は日々変わっていく

皆さん、こんにちは。

Personal Body Management株式会社栄養アドバイザーの吉村俊亮です。

 

今回の記事は、今まで常識だった食材の栄養について書いていきたいと思います。

 

ブログのテーマでもある【栄養の常識は日々変わっていく】というものは、最近僕自身が改めて感じたことです。

今回の記事で紹介する食材は、僕が今年一番衝撃を受けた食材です(笑)

 じゃがいもの食物繊維が大幅アップ!?

 

ビタミンCを多く含む炭水化物の食品で有名なじゃがいもですが、実はじゃがいもの食物繊維の量が以前よりも多くなっているのです。

上記の表を見ていただいても分かるように、2018年に改正された食品成分表のデータでは、じゃがいもの食物繊維の量が約8倍になっているのです。

僕もこの数値を見たときは何かの間違いではないかと思い、色々と調べましたが間違いではありませんでした。

このデータは100gあたりの量を示しているので、もっと分かりやすく言うと、じゃがいも1個食べるだけで、日本人が1日に摂取すべき食物繊維量の半分の量を摂取できることになります。

いつの間にか日本人がなかなか摂取することが難しかった食物繊維を補うための強い味方になっていたのです。

なぜじゃがいもの食物繊維の量が増えたのか?

 

皆さんも疑問に思ったかと思いますが、なぜじゃがいもの食物繊維は急激増えたのでしょうか?

 

畑の土の養分が増えたから?

特別な肥料を使用し始めたから??

 

実は、じゃがいもの育て方やじゃがいも自体が変わったわけではないんです。。。

変わったのは分析方法だったんです。

 

今までの食物繊維の分析方法は、プロスキー変法と呼ばれる方法でした。

しかし、2018年からはAOAC2011.25法という分析方法が適用され、今まででは分析できていなかった範囲の食物繊維まで分析できるようになったため、数値的に急激な増加が起こってしまったのです。

 

ちなみに、少し難しい話にはなりますが、以前の分析方法のプロスキー変法と2018年から用いられているAOAC2011.25法で分析できる食物繊維の項目は下記になります。

プロスキー変法
・水溶性食物繊維
・不溶性食物繊維
・総量
AOAC2011.25法
・低分子量水溶性食物繊維
・高分子量水溶性食物繊維
・不溶性食物繊維
・難消化性でん粉
・総量

AOAC2011.25法のほうがより細かく分析できるのが分かります。

 じゃがいもについて

 

ここまでは、栄養学的にじゃがいもがどのように変わったのかについて書いていきましたが、せっかくなのでじゃがいものそもそもの栄養についても書いていきたいと思います。

じゃがいもと馬鈴薯(ばれいしょ)

 

みなさんも一度は馬鈴薯という言葉を聞いたことがあるかと思います。

僕自身も、日々料理を作っていると馬鈴薯という言葉をたまに耳にします。学生のころは、馬鈴薯と聞くとなんとなくじゃがいものことだろうと認識していましたが、、、果たして本当なのかと調べてみたことがあります。

 

結果は、じゃがいも=馬鈴薯でした!

じゃがいもは昔から日本中で栽培されている食物なので、その地域などで呼び方も違ったようです。

 

地域によって、呼び方が違う食物はじゃがいも以外にも様々あるので、不思議なことでもありませんね。

 

ちなみに、じゃがいもを原料として作られている片栗粉も、栄養価計算をする際に使用するソフトには片栗粉とは表示されていないものもあります(笑)

代わりに、じゃがいも澱粉という表記になっています。

じゃがいもの栄養価

 

じゃがいもは炭水化物を多く含む食材として代表的なものです。

日本やアジアでもよく食べられている食材ですが、ヨーロッパやアメリカなどでもよく食べられている食材です。

現在の日本では炭水化物は体にとってあまり良くないものという風潮がありますが、海外に住んでいると、そんなの気にしないといった感じがします。

さて、じゃがいもの栄養についてですが、炭水化物以外にももちろんたくさんの栄養を含んでいます。

例えば、有名な栄養素でいうとビタミンC。

じゃがいもに含まれているビタミンCは、でんぷんに守られていることもあり、他の食材に含まれているビタミンCよりも茹でた際に損失しにくいのも特徴です。

また、インターネット上では、じゃがいもはビタミン類が豊富な食材というように紹介されていますが、実際には含まれていないビタミンもあります。

 

・じゃがいもに含まれていないビタミン

  ビタミンA

  ビタミンD

  ビタミンE

  ビタミンB₁₂

この4種類のビタミンはじゃがいもには含まれていません。

 

上記4つ以外のビタミンは全体的に割りと豊富に含まれており、高血圧予防に良いカリウムも豊富に含まれます。

 

フランスでは、『大地のリンゴ』と呼ばれており、ドイツ語やオランダ語でも同様の表現がされているようです。

 

それだけ世界中で愛されているじゃがいもの食物繊維が大幅にアップしたことは、栄養士として、トレーナーとして嬉しく感じます!

 

 

記事の後半はじゃがいもについて書いていきましたが、記事の前半でも書いたように、じゃがいもの食物繊維の含有量が今まで認識していたよりも多く含んでいたという結果を知ると、僕たちが現在認識している食材には、僕たちがまだ知らない素晴らしい栄養素を含んでいる可能性にも期待してしまいますね。

 

日々、食材への研究が進んでいくことを願います。

コラムニスト

 

PBM栄養アドバイザー 吉村俊亮

資格:管理栄養士・NSCA-CPT

経歴:学生時代から大手フィットネスクラブでアルバイトをスタート

   2013年よりPersonal Body Managementに入社

   2020年より株式会社AND-Uを設立すると共に

   Personal Body Management株式会社栄養アドバイザーに就任

   ダイエットを目的とした栄養サポートはもちろん、海外で活躍する

   多くのプロのスポーツ選手を栄養面でサポートしている

 

お問い合わせ